認知症予防にはMIND食が有効 発症が53%低下

認知症の発症の予防・対策には、規則正しい生活が重要となります。その中でも特に重要なのが【食生活】です。世界では、認知症を予防するための食事法について研究が進められているほどで、2015年には、米シカゴのラッシュ大学医療センターで考案されたアルツハイマー病を予防する【MIND(マインド)食】の効果が注目を集めています。

認知症の発症リスクが53%低下

心臓病の予防効果やダイエット効果が確認されている地中海食と、高血圧を防ぐためにアメリカで考案されたDASH食との2つの食事法をベースに考案された食事法が【MIND食】です。

MIND食の効果についてですが、研究チームは、認知症を発症していない高齢者923人を平均4年半にわたり観察を行いました。結果は、MIND食を行ったグループは、少ししか実行していないグループに比べて、アルツハイマー病を発症するリスクが53%も低かったという結果が出ました。

予防には抗酸化作用がカギ

MIND食では、積極的に摂取した方が良い食材と、食べ過ぎないように注意すべき食材があります。

〇・・・オメガ3(不飽和脂肪酸を含むオリーブオイル・魚)、ナッツ、ポリフェノールが多いワイン、カロテノイドや緑黄色野菜など

×・・・動物性脂肪(飽和脂肪酸)、甘いもの

特に、オメガ3などの脂質は、脳の血管や細胞膜の材料になり、抗酸化作用で血管の老化などを防いでくれます。

また、MIND食の推奨フルーツが、ブルーベリーといった【ベリー類】が良いとされています。ベリー類は、優れた抗酸化作用を持つポリフェノールが多く含んでおり、ある研究ではベリー類の摂取量が多い人は、認知機能の低下が最大2.5年遅いと報告されています(情報元:Ann Neurol. 2012;72(1):135-43.)。

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