高齢ドライバーの事故多発 条件付き免許の導入検討へ

高齢ドライバーによる死亡事故が全国各地で相次いでいます。先日、東京・南池袋でも87歳の高齢ドライバーが10人の歩行者を巻き込み、そのうち2人が死亡する凄惨な事故が遭ったばかりです。警視庁によりますと、2018年に死亡事故を起こした75歳以上の高齢ドライバーは、前年比42人増の460人と2年ぶりに増加し、過去最高の全体の14%を占めているということです。

◇ 認知機能が低いケースが多い

警視庁が460人の事故原因を分析したところ、アクセルとブレーキの踏み間違いなどの「操作不適」が136人(30%)、左右の確認不足など「安全不確認」が105人(23%)でした。

また、事故直近に認知機能検査を受けた414人では、ほぼ半数の204人が「認知機能の低下の恐れ」か「認知症の恐れ」と判定されていました。

◇ 「限定条件付き免許」導入の検討へ

警視庁によりますと、18年時点での75歳以上の運転免許保有者は563万人おり、今後もますます増え続ける見込みです。警視庁は、高齢ドライバーによる死亡事故の多発を受け、「時間帯制限・一般道のみ・安全技術が搭載されている車での運転のみ(※これらは、決定ではありません)」などといった条件付きで運転を認める「限定条件付き免許」の導入も検討しているということです。