高齢者医療の拠出金増で5健保が解散 高齢化の影響か

2019年3月31日、全国の派遣社員やその扶養家族、約51万人が加入する「人材派遣健康保険組合(東京)」などの5つの健保組合が解散しました。主な解散の背景には、高齢者医療を支える拠出金の負担が増え、保険料が上がったためです。

◇ 1人当たりの保険料収入が下がったことも影響

今回「人材派遣健康保険組合」など、5つの健保組合が解散したことで、4月1日付けで中小企業向けの全国健康保険協会や他の健保組合に移ることになりました。また、生協従業員ら約16万人が加入している「日生協健保組合」なども解散しました。

この主な解散の背景には、高齢者医療の拠出金の負担が増えたことにより保険料が上昇したことと、短時間勤務の従業員も健保組合に加入するようになったため、1人当たりの保険料収入が下がったことが影響したと言われています。

しかし、協会けんぽには、保険料抑制のため国から補助金が出ているので、移行したことにより「労働者・使用者」ともに保険料の負担が減るメリットが期待できます。