高齢者ドライバーの交通事故 自信過剰も要因の1つか

近頃、テレビや新聞などで高齢者ドライバーによる交通事故のニュースを目にしない日はありません。当サイトでも、高齢者ドライバーによる交通事故は取り上げていますが、報道される事故については氷山の一角です。もはや、これはわが国の社会問題と言っても過言ではありません。では、なぜ高齢者ドライバーによる交通事故が多発しているのか。そこには、自信過剰が背景にあるといいます。

◇ 自信過剰が事故を引き起こす

高齢者ドライバーが引き起こす交通事故の要因の1つとして「認知機能の低下」「身体能力の低下」などが挙げられていますが、「自信過剰」も事故を引き起こす要因の1つとして考えられています。

2017年2月、リスクマネジメントを調査研究する民間会社が普段運転をしている全国のドライバー1000人を対象に「自動車運転と事故」に関するアンケートを行いました。

調査結果では、50歳以上を境に運転に対する自信が上昇する結果となりました。また、80歳以上に至っては全体の72%が「運転に自信あり」と答えています。

◇ 事故寸前!「ヒヤリハット」が多くなってきた

まず、年齢問わず安全運転をしている人でも、危ない状況に遭遇したことがあると思います。いわゆる「ヒヤリハット」というものですが、危険運転をしない限り、そう頻繁に起こるものではありません。

しかし、そのヒヤリハットが多くなってきた場合、自身の運転を一度見つめた方がよいと考えます。では、どのようなことがヒヤリハットの部類に入るのか紹介したいと思います。

● ヒヤリハットの事例

・アクセルとブレーキの踏み間違え
・一方通行や進入禁止など、標識を見落とした(そうになった)
・信号が変わったことに気づかなかった(気づくのが遅れた)
・白線(停止線含む)をよくはみ出す
・カーブで大きく膨らむ
・周囲の車からよくクラクションを鳴らされる
・車をよくぶつける、擦る(傷が増えた)
・横断歩道を渡る歩行者の発見が遅れた
・夜間走行中に歩行者や自転車、障害物を見落とすことがある

上記のような行動が多くなってきた場合は、いずれ大きな事故を引き起こす可能性があります。車の運転は、個人だけの問題ではありませんので、運転免許証の返納も視野に入れて冷静に考えることをお勧めします。

また、運転免許証を返納した場合でも「運転経歴証明書」の申請を行えば、身分証明書としての活用や様々な特典を受けることができます。

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