インフル猛威 入院した6割が70歳以上の高齢者

現在、全国的に猛威を振るっているインフルエンザ。免疫力が低下している高齢者などが、老人ホームや病院などでインフルエンザの集団感染をし、死亡しているケースが後を絶ちません。また、インフルエンザで入院した人の数は約3300人に上り、6割近くが70歳以上の高齢者でした。

◇ 今冬インフルエンザ患者の累計が329万人に

21日正午までで、群馬県伊勢崎市の有料老人ホーム「つつじケ丘」の入居者105人のうち18人がインフルエンザに集団感染し、うち80代男性が1人が死亡。

さらに、1月8日から21日にかけて、兵庫県淡路島の社会福祉法人「千鳥会」が運営する養護老人ホーム「北淡(ほくだん)荘」(入所定員168人)では、74人がインフルエンザに集団感染し、そのうち7人が死亡しています。

この他にも、2019年1月6日、秋田県大仙市の社会福祉法人大仙ふくし会は、運営する特別養護老人ホーム「愛幸園」で、ディサービス利用者ら計26人がインフルエンザに集団感染し、そのうち入所者の97歳女性が死亡しています。97歳女性は肺炎で亡くなったとされていますが、インフルエンザの影響は否定できないとされています。

◇ 基礎疾患を持っている高齢者は要注意

インフルエンザが、直接的な死因かどうかは判断つかないこともあります。高齢者の多くは、基礎疾患を持っている方が多いため、インフルエンザを発症したことにより、持病を悪化させるケースは少なくありません。上述で紹介した秋田県の特養で亡くなった97歳女性の死因は肺炎でした。

しかし、インフルエンザの影響は否定できないとされており、基礎疾患をお持ちの高齢者は特に注意が必要となります。そのため、冬季期間は「面会の制限」や「外出禁止」などの対策を行っている施設や病院は多くあります。

● 関連記事
高齢者のインフルエンザ症状と予防対策について