品川 有料老人ホームで暴行殺人 遺族の次女が語る

今月22日、東京都品川区にある有料老人ホーム「サニーライフ北品川」で、元介護職員「根本智紀」容疑者が82歳の入所者の男性を暴行し殺害した事件で、根本容疑者は現在も容疑を否認してます。

◇ 身体2級から5級になる程の努力家

亡くなった男性は、群馬県出身で、1962年(昭和37年)前後に品川で妻と食堂を開きました。2人の女の子に恵まれ、創業地の近くに食堂を移転させ、ビルを建てるなど事業は順調でした。男性の性格は、気分が良くなるとお酒を飲むなどし、明るい性格だったという。

50歳で脳梗塞を患い、後遺症で右半身にマヒが残り、身体障害者手帳の等級が2級の指定を受けました。しかし、男性はリハビリを兼ねて食堂を続け、2級から5級に軽くさせる程の努力家でした。

◇ 今年3月に入所したばかりだった

1994年に妻が病で倒れ食堂は閉店。05年に妻が亡くなると認知症が進行したといいます。ここ10年位は次女が介護をし、最近ではトイレの意思表示をする以外、言葉を発する機会は少なかったということです。

今年に入り、介護を担っていた次女が子宮がんを患い、治療が必要になったため、3月2日に「サニーライフ北品川」に入所したばかりでした。しかし、自宅が好きだった男性は、入所前に次女に「入るのか」「いつ帰ることが出来るんだ」と言い、涙を見せたといいます。

・事件当日も「帰りたかった」と推し量る

施設では、部屋を出ようとしたことが何度かあったということです。次女は事件当日の防犯カメラを見た時、男性は部屋から上半身だけ廊下に出ていた状態でした。

それを見た次女は「今回も帰りたくて出たのだと思う」と推し量り、「根本容疑者には、暴行をした時、どんな気持ちだったのか全て白状してほしい」と声を震わせて語りました。

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